若者が動いたモンゴル市民デモ、首相辞任と税金の使い道に抗議の声広がる
- U.B. Battuguldur
- 2 days ago
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若者が動いたモンゴル市民デモ、首相辞任と税金の使い道に抗議の声広がる
2025年5月、ウランバートル市中心部のスフバートル広場では、オユンエルデネ首相の辞任を求める市民デモが連日行われており、参加者は日ごとに増えています。
このデモは、首相の息子オ・テムーレン氏が公的資金を私的に流用したのではないかという疑惑から始まりました。特に注目を集めたのは、20代の彼が高級バッグを恋人にプレゼントしたというSNS上の情報。これが若者世代の怒りを呼び、「納税者のお金は私たちの未来のために使ってほしい」という声が広がっています。
幼い子どもを連れて参加する母親の声
デモには様々な立場の人が参加していますが、特に注目を集めたのは、赤ちゃんを抱いて参加した若い母親。彼女は次のように語っています。
「これまでデモに参加したことはありません。でも今回は私が行かなければならないと感じたんです。私も両親もずっと納税してきました。でもそのお金が不透明な使われ方をしているのを見ると、黙っていられませんでした。」
同時開催された政府イベントに批判の声
さらに市民の不満を煽ったのが、同じ広場で政府主催の「就業世帯-幸せな家族」というイベントが開催されたこと。テントとステージ、音楽が流れる中で、デモ参加者たちは「この状況はまるで現実逃避のようだ」と強い違和感を示しています。
「社会保険料を払っている私たちの資金で、こうした“お祭り”のようなイベントをやっているのは納得できない」と参加者の一人は語りました。
社会への疑問と変化を求める世代
このデモは、単なる政治批判ではなく、モンゴル社会における「お金の使い方」や「公正さ」についての問題提起です。特に20代、30代の若者たちは、SNSや口コミを通じて自分たちの未来に直接関わる問題に声を上げ始めています。
現在、辞任を求める署名活動も進行中であり、政府側も対応を迫られています。なお、首相の息子オ・テムーレン氏は海外から帰国し、汚職防止局(ACD)への説明に応じる予定と報道されています。
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