宇宙トイレ、モンゴルの草原でも対応 「宇宙コース」新設高校で講座

2024年度に「宇宙探究コース」が新設される和歌山県立串本古座高校(串本町串本)で11日、初めての「宇宙講座」が開かれ、1年生約50人が学んだ。
全国で初めて公立高校で宇宙専門のコースを設置する同校では、今年度入学生から授業の1コマの「総合的な探究の時間」で、宇宙に関連した学習を取り入れることにしている。
今回の講座には、民間からは初めて国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の運用を指揮するフライトディレクターを務めた土田哲さんが、「宇宙におけるコミュニケーションスキル」をテーマに話した。
土田さんはISSでの宇宙飛行士の生活などを紹介。陸上とは違うトイレの様式が、モンゴルの草原でも応用できた例などを挙げ、「宇宙の課題は地上の人たちの生活にも共通している」と話した。
また、言葉や生活習慣の違う海外の宇宙飛行士らとのコミュニケーションには思いやりが重要とし、「助け合う関係ができれば、すばらしい高校生活が送れます」と生徒らにエールを送った。
受講した1年生の慶幸羅さんは「関係ないと思っていた宇宙の問題が、自分たちの生活にもつながっていることが分かってびっくりした。宇宙に興味が持てた」と話していた。(勝部真一)
